今日の学び:特許事務所で働こう!
はじめに
知財屋として働く方法の一つが、「特許事務所」。
特許事務所での働く人って?
特許事務所ってどんな所?
特許事務所業界ってどんな業界?
特許事務所に飛び込む前に、さらっと勉強しておきましょう!
特許技術者ってなに?
ここでは、企業ではなく特許事務所での働き方に注目していきます。
特許事務所の仕事は、基本的には特許出願の書類作成です。
弁理士、特許技術者、特許翻訳者や特許事務員が協力して、クライアントの書類を作成していきます。
①弁理士:知的財産権の国家資格である「弁理士」を有し、出願書類を作成します。
また、クライアントとの打ち合わせ、他人の権利侵害の有無を判断する鑑定なども行います。別の資格も必要ですが、訴訟対応なども行います。
②特許技術者:出願書類を作成します。資格は必要ありませんが、発明内容に関連するバックグラウンドの知識が求められます。
③特許翻訳者:海外のクライアントから日本の特許庁へ出願する場合、または日本のクライアントが海外で特許を権利化したい場合には、出願書類の翻訳が必要になります。この仕事を担うのが、特許翻訳者です。
④特許事務員:特許庁への対応期限などを管理したり、クライアントとのメールのやり取りを行います。
サムライマガジンさんの記事では、知財業界で求められる人材がまとめられています。
“特許事務所の場合:弁理士、特許技術者、特許翻訳者、特許事務員“
“特許技術者の場合、資格を持たない“
“化学分野は専門性の非常に高い分野と言えます“
“電気分野は〜バックグラウンドが異なっていても、コンピュータ関係の知識が豊富であれば対応できないことはありません“
“機械分野には〜文系出身者でも対応可能な場合があります“
特許事務所ってどんなとこ?
弁理士や特許技術者が働く特許事務所ですが、規模はピンキリです。
ただ、立地条件は普通の企業と似ていますね。
また、事務所によっては、「機械分野に強い」「国際出願の件数が多い」「訴訟対応の経験豊富」などの特色を持っていることも少なくありません。
“特許事務所は取引先との便を考えて、関東圏に約70%が集中しており、残り30%の多くは、名古屋・大阪周辺に立地しております“
“特許事務所の規模に関しては、個人経営に近い小規模な事務所が500ほど、所員100名以上の大規模な事務所が30ほど、その中間の事務所は2000以上あります“
Q1-1 特許事務所の業務・環境とは? | 【知財求人No.1】知財お仕事ナビ!特許事務所、知財部、弁理士、特許翻訳者の 求人・転職情報
特許事務所業界の今後って?
少し古い論文にはなりますが、船井総合研究所の高山氏が特許事務所業界の動向分析を行っています。
業界を取り巻く環境は厳しい反面、知財コンサルティングやマーケティングなどの「高付加価値」を作ることが重要のようです。
“特許事務所全体としてみると、収入額、一人当たりの生産性ともに減少傾向にあるということが言えます“
“国内出願のマーケットが微減傾向にある一方で、平成12年の弁理士法改正以来、弁理士試験の合格者は増加“
“(特許事務所が企業に)選ばれる理由としては、キャパシティがあり、ある一定以上の業務を処理できる事務所か特化型で特徴のある事務所ということになります“
まとめ
特許事務所で働く人、事務所、業界と見てきましたが、
人であれ事務所であれ業界であれ、それぞれの特徴、つまり“色“が大事かと思います。
知財屋は、発明やブランド、デザインといったクライアントの知的財産を扱います。
その武器となるのは、バックグラウンドの知識や経験、あるいは資格といった、自分自身の知的財産に他なりません。
自分の知的財産に自分だけの色を持たせることが、自分やクライアントとのWin-Winな関係を生むかもしれませんね。